緊急地震速報を教えてくれるはちゅねミクを作ってみた まとめ その3(本体側)

ちょっと間が開きましたが地震ミクの動作の仕組みの続きです。この記事では製作した機器側について書きます。


PICは2つ使用しています。1つはPCからデータの受信や7セグLED、モーターの制御を行ってるメインとなる方で、PIC16F887を使っています。
もう1つは圧電スピーカから音を出す仕事をしています。7セグLEDを駆動しつつ音楽も鳴らすというのを1つのPICで全部やるというのは無理だと考えたのでPICを2つ使う構成にしました。音PICにはPIC16F628Aを使っています。


PCとの接続はUSBです。これには秋月のUSB-シリアル変換モジュールを使ってボーレート9600bpsで通信をしています。
ちなみにデータの流れとしては、PC→変換モジュール→メインPIC→音PIC→変換モジュール→PCのようになっています。PCからメインPICには残り時間と震度の2byteのデータが送られ、メインPICから音PICへは震度の1byeの情報が送られています。音PICからPCへも震度データだけが送られ、これはPC側で機器へ転送されていった情報が正しいか確認されます。


ミクの腕を動かしてるモータはミニ四駆でもおなじみのモータです。コンデンサを付けてノイズ対策をしています。ギアボックスにはタミヤのシングルギヤボックス(4速タイプ)を使い、ギア比は38.2:1にしました。ミクの腕を動かす構造としては簡単なクランクでの駆動です。
回転数の制御はPWM制御で実現しています。PICの出力ポートからモータを直接駆動するわけにはいかないのでトランジスタ2SD2012を使って駆動しています。PIC16F887にはPWM波を簡単に出力する機能が予め含まれているため、実装は容易でした。


7セグLEDはダイナミック点灯により表示を行っています。
震度を表す18個のLEDはPICのポートで直接制御するとPICが扱える定格電流を上回ってしまうため、全てトランジスタを介しています。


押しボタンはモーター・震度表示のそれぞれ/両方のON/OFFを切り替えるもの、警告音の種類の変更/OFFの切り替えをするものの2つがあります。


分解せずにPICのプログラムを書き換えられるように専用のコネクタも底面に配置しました。


肝心のミクは光沢のある写真用用紙に印刷をしました。このままではペラペラなので100円ショップで仕入れたプラ板を裏から貼っています。


PICのプログラムの総行数は2,875行と自分としてはなかなかの規模となりました。
総製作期間としては約4ヶ月くらいでした。作っている中でもいろいろ試行錯誤を繰り返し、機能の追加や削除を行ってきた結果この形となりました。ケースへの組み込みなどは滅多にしないのでなかなか苦労したりしましたが、結果的にいい形にまとまってくれたと思います。


一番大事な本体側の解説があまり中身の無いものになってしまいました^^;
現在作りたいなーというものを2つほど考えているのでこれからはその製作をしていこうと思っています。
このブログやニコニコ動画でMIKUquake(緊急地震速報を教えてくれるはちゅねミク)関連のものを見てくださった方々に感謝します。ありがとうございました!


もし興味がある方がいらっしゃいましたら製作に関するドキュメント等を公開しますのでご連絡ください。
ご質問等ありましたらブログのコメントやメールでお気軽にご連絡ください。


製作に関するメモ書きや回路図